味トレンドレポート・番外編「味」への好奇心旺盛な社員が、とっておきのトピックをお届けします!
冬のトマト全国マップ
今回は、家庭の食卓を彩る野菜の代表格であるトマトにスポットを当てました。
今回味覚センサーや糖度計で測定したトマトは、東京都内・横浜市内のスーパーで2008年1月に販売されていた完熟トマトです。
トマトは夏の野菜というイメージが強いですが、冬場ということで、どれだけの種類を手に入れることができるのか、一抹の不安がよぎります。
さすがに北海道・北東北産のトマトは市場には出回っていませんでしたが、店頭では南東北の福島県から九州・熊本県にいたるまで全国のいろんなトマトを手に入れることができました。
今回、分析したトマトは、以下の銘柄です。
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| 1. 熊本県産 トマト |
2. 高知県産 日高村のシュガートマト |
3. 和歌山県産 こくみトマトラウンド |
4. 茨城県産 こくみトマトプラム |
5. 京都産 とまと |
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| 6. 横浜市港北区産 とまと |
7. 佐賀県唐津産 華クイン |
8. 栃木県産 とまと |
9. 栃木県大平町産 カクテルトマト |
10. 福島県産 キッストマトエレガンス |
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| 11. 福島県産 キッストマトピコリーノ |
12. 静岡県産 味のこだわりトマト |
13. 千葉県産 桃太郎 |
14. 愛知県産 イタリアントマト |
15. 長崎県産 トップバリューグリーンアイ |
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| 16. 栃木県産 桃太郎 |
17. 愛知県産 桃太郎 |
18. 熊本県 桃太郎 |
サンプル調整手順
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| ヘタと芯を取り除きます。 | 重量の二倍の純水を加え、フードプロセッサーで破砕・撹拌。 | ろ過をしてトマト溶液の完成。 | 味覚センサーで測定します。 |
測定結果 ~特徴的な味で分類した二次元グラフ~
一般的にトマトは酸味と糖度のバランスがおいしさの食味指標として用いられることが多いと言われています。
横軸には味覚センサーのデータである酸味を、縦軸には糖度計で測定したBrix〈糖度〉を用いて二次元グラフを作成し、トマトを分類しました〈図1〉。
右上に行くほどシュガートマトなどの味が濃厚なトマトが位置しているのがわかります。例えば「12. 静岡県産味のこだわりトマト」は特別な農法により糖度が高くなるのが特徴で、その食味が見事に示されています。
また、大玉トマトの代名詞と言われるようになった桃太郎トマトが図1の中央に固まっていることが分かります。桃太郎トマトは元来、色・日持ちが良いだけではなく、実がしっかりとした糖度の高いトマト品種と言われていましたが、いまやそれがスタンダードなトマトの味であることが、桃太郎を中心に他の大玉トマトが配置されていることからも見受けられます。
それに対して昔ながらの酸味が効いたトマトの味は「 1. 熊本県産トマト」や「 8. 栃木県産とまと」のように甘味が抑えられ、この時期は酸味を基調としたものが主流であると考えられます。
測定結果 ~味のバランスを知るレーダーチャート~
トマトの味は酸味や糖度の強さだけでなく、塩味、旨味、苦味や渋味といったそれぞれの味のバランスから構成されています。
苦味や渋味といった味は隠し味として重要で、ある程度の量があると、味に厚みが出てコクのように感じられることがあります。
調理用のトマトである「14. 愛知県産イタリアントマト」は酸味が抑えられ、糖度は高くないものの甘味が相対的に押し出されると同時に旨味が調理を引き立たせる調理用向き(左表)、桃太郎は味のバランスの良さや産地差の少ない品質安心型(中表)、酸味と渋味が特徴的で他の味が相対的に控えめなため昔ながらの懐かしい味を醸し出している「1. 熊本県産トマト」(右表)など、味のバランスをレーダーチャートで見ると、商品の特徴が何となくお分かりいただけると思います。
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図1.2008年1月トマト(冬)※糖度は原液換算相当の値